絵が後半に差しかかると、筆にとる絵具の層が薄くなって、整えているなぁと感じる。
整えるにはまだ早いんじゃない?もう一回りがんばったらもっとよくなるかもしれないよ。そんな声がする。
この半年、絵具とはじめて出会ったような時間を過ごしていた。素直に混色できている。
自らの手枷のない自分で絵具を触れば、使えない色なんてないんだ。
来年の個展はどうなるかな。
全体見れず、一枚一枚しか見れてない。そうしたかったからそれでいいんだよと心落ち着かせる。
いろんな日があるけれど、
生で見えもらえること、やっぱり楽しみだな。
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家の買主さんが決まり、とても愛らしいご夫婦で、まとわれている空気感にほっこりさせてもらった。
新しい住まいや暮らしに胸をふくらませる人たちってこんなに清々しく眩しいんだ。
先日父と殴り合いの争いをしたばかりの私は、どんな空気をまとっていただろう。
感情が臨界点を超え、心の膿のようなものが噴火を起こすとき、私たちの言葉はただでさえ拙く、到底追いつけない。
家族という繋がりって何なのだろうね。圧倒的に守られている、というのは分かるのだけれど…
何度でもぶつかり、修復され、いびつにいびつに唯一無二となってゆく。
未来へ向かう人たちと私の間で激しくくだる河は鳴り止まないけれど、
静かな夜があれば、何もいらないよ。

You live on as a part of my heart.