
ライシテからみるフランス美術-信仰の光と理性の光
三重県立美術館
ライシテとは、国家が宗教から自立し、人々に信仰の自由や平等を保障する制度や思想、概念のこと。
異なる宗教を信じる人・信じない人が共生できる世界こそが人権であるという思想であり、その切な願いや祈りをたくさんの犠牲を越えながら勝ち取ってゆく革命が、カトリック国家であったフランスで起こったこと、時の指導者を生みつつも市井の人々が時代を動かしてゆくのが、ただただ凄いなと。
王党派と共和派の対立が優勢劣勢を繰り返しながら、遂に1905年に政教分離法が成立し、1946年にはじめてライシテというワードが憲法に記された。
一方で、ライシテが推し進められてゆくなか、キリスト教に精神のよりどころを求める人々は多く、祈りや神秘主義への傾倒はむしろ世紀末から20世紀初頭の時代の特徴であったことも、とても面白いなと思った。
その代表格がモローやルドンであり、ライシテを通して作品をみると、もともとあった疑問(なぜこうなるのか、なぜこれを描こうとするのか、なぜこんなにありがたがられるのかなど)があたたかな納得へと変化してゆくのを感じた。
モローの作品をはじめて生でみたのは2005年の兵庫県立美術館での展覧会だった。
当時の私には疑問だらけでむしろ拒絶感があり、何も理解できていなかったんだなぁと振り返って思いました。
歴史への理解がないと、各時代の美術や創造物は何も分からないなぁとあらためて😌
会場を順に見て回り、歴史をより深めるための一作として鑑賞していたところ、
ドニの「ラ・クラルテの聖堂/1917」「行列/1919」の前ではじめて、絵としていい!と感じました。
ここまで回ってやっといつもの鑑賞フェーズへ来たなと感じました。この感覚も覚えておきたい。
気付いたら閉館時間で、5時間くらい滞在していました。堪能…

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伊勢湾
清まったー